私の周りには、「夫婦別姓じゃないと‼」と躍起になっている方はおられません。
仕事上、なじんた「姓」を変更するのが面倒だからとそのまま使用している方はおられましたが、法まで変えて「別姓」にしたいなんて方はおられないので、あんまりよくわからないのですが、ちょうどいいので戸籍のお勉強ついでに調べてみることにしました。
まず、お決まりの官庁HP検索
おっ、夫婦別姓ではなくて正式には夫婦別氏なのですね。
ふむふむ。
実は最近、戸籍に詳しいお友達ができまして、気になることを質問して教えてもらっているのですが、日本の戸籍の話って知ると結構面白い話もあるんですよね。時々、「戸籍あるあるのクイズです!」って、レアなネタを提供してくれるので勉強にもなっています。(それはまた後日^^)
今回の選択的夫婦別氏制度の件ですが、そもそもなんで夫婦になるのに、どうしても別々の氏にしなければならないのでしょうか? そこに愛はあるのか?(笑)
祖父母の戸籍など戦前の戸籍(改正原戸籍・除籍)取るとよくわかるのですが、まず戸主(家長のことですね)という人がいて、その人の戸籍にさまざまな人が紐づけされていきます。ちなみにうちの祖父、曽祖父の従兄の戸籍に入ってました。祖父の家は代々商家だったのでかなりややこしく面白い戸籍になっています。(これもまた後日)
夫婦別氏にしたい=家族別氏したいなのですが、「海外では・・・」という話をよく耳にします。
知っている範囲ですが、まずアメリカ。
この国、そもそも戸籍ってないのです。婚姻の届出方法も州によって違います。
戸籍がない国を例にしてはいけませんね。
アメリカだと、だいたい、ファーストネーム(名前)ミドルネーム ラストネーム(氏)で、結婚するとミドルに旧姓入れたり、バリエーション豊富に使っているみたいですが、彼ら基本的にファーストネームで呼ぶので、氏はそんなに気にしていないのかもしれません。
まぁ、政治家とか有名人とかは別ですが、通常の生活やビジネスでラストネームで呼ぶというのは、日本のようには多くありません。
なので、制度そのものがない国を持ち出すのは本末転倒かと思います。
ちなみに、有名な方を例に挙げてみると 、
Hillary Rodham Clinton
ヒラリーさんもミドルに旧姓いれてるみたいですけど、通常はヒラリー・クリントンを使われていますね。
友人や知人は離婚しても、そのまま元旦那さんのラストネーム使ってる人も多いですし、まぁ、選べると言えば選べるのですが、日本のように戸籍法がないのでこだわりが少ないのでしょう。
次に、中国は制度自体がまったく違うので、これもいっしょにするのはどうでしょうか?
農村と都市で戸籍が違うそうなので、氏名以前の問題でしょう。
ただし、韓国の家制度については諸説あるので、あえて個人的意見を述べるのは差し控えたいと思います。
韓国ドラマの特に時代物を見ていると、ファンタジーの中に真実が隠れていたりするので面白いですよ。
歴史は、第三国の立場で見たほうが良くわかるのです。
これを書きながら、様々な角度でググったわけですが、「夫婦別姓は家族の絆を弱くするというとかいう方達は、世界に喧嘩を売っている」というブログがありました。
私はね、個人的意見ですけど、夫婦別姓は家族の絆を弱くすると感じています。
というか、戸籍制度を見ていて思うのですが、昔の家制度ってすごい絆というか結びつきなんですよね。
強固と言った方がよいのではないかと思います。
これは、日本独特だと言ってもいいと思うんですが、明治に出来た戸籍って、家長がまとめていた家を1つの戸籍にしていたものなんですね。
我が家のように従兄なんてものまで入ってて、血縁の塊を現していたように思うのです。
それが、戦後に夫婦単位の戸籍になって核家族っていう夫婦と子供が一単位になって、ちょうど人の移動が容易になった時期とも重なったのもあって、親子兄弟姉妹はまだしも、そのほかの親族と関わる事はとても少なくなったのではないかと思います。
今回、最高裁まで戦った夫婦別氏にいたっては、もう夫婦も別で個を重視するような感覚になると思うのです。
そこまでしたいなら、もう籍を入れなきゃいいんですよ。そういう人たちは、おフランス(事実婚・市民籍=戸籍ではない)みたいにご自身達のお好みでと思うのです。
今流行のフランス婚からみる新しい日本人の結婚 フランス人の反応 https://t.co/GdVdL2Agwf @madameririさんから
— Manami (@Manaming1) 2015, 12月 20
今の制度でも、夫婦どちらの氏を選んでもよいわけですし、女性側がどうしても変えたくなければ男性が変わればいいのです。
女性が筆頭者になって、男性が妻の氏を使えばいいのです。
ちなみに、男性が女性の氏になるのは婿養子とは言いません。
戸籍法において男女は平等なのです。
ここでいう、家族の絆を弱くするとは、他国と比べてではないのです。
元々の家制度からの変遷で、さらに繋がりが希薄になるという事なのです。
日本の戸籍法なので、外国人がどうこういうものではないと思うのですよ、どの国も長短あるわけですし、世界統一基準があるわけでもない、氏の使用方法は、各国違うのです。
実は、このレアな法律が世界的に画期的な法・制度かもしれないわけで、斬新で先進的なのかもしれません。
現に、中国は別姓のみから同姓使用もOKになったわけです。(こちらの方が男女同権という意味では大きいと思います。)
行政の事務変更もマイナンバーができたから問題ないという方もおられますが、戸籍になるとそう簡単ではないのですよ。
戸籍上の亡くなっている方にマイナンバーふるわけでなし(笑)
現在戸籍以外の紐づけって。。。誰もやりたくないと思いますよ。
簡単だと思っている方、戸籍の勉強と一般的でもいいので事務処理の電算化に関わる動力と問題点及び費用の算出をしてみて下さい。
ある意味かなりの雇用創出できるかもしれません。(素晴らしい!)
そして、それらはすべて税金です。(頑張ってみんなで払いましょう。)
いかがでしょうか?
現在、あるクラスターの方々を除いて、強く戸籍法の改正を願ている方がおられるようには思わないのですが。。。
TVとかネットのコメントを見ても、絶対に別姓とおっしゃってる方は少ないように感じます。
たしかに、会社での旧姓の使用については、まだ30%の会社で禁止というのはちょっと驚きましたが、こういう事を改善したりすればよいと思います。
「どうしても、絶対に、何があっても!!」とおっしゃる方は、職場やまわりの方に旧姓で呼んでいただいたりすればよいのです。
それにしても、贅沢な世の中になってきましたね。
昔々は、ほとんど氏ってあっても使えなかったのですから、
良くなれば良くなるほど、あらゆる面で現代の不満というものは。。
贅沢なのだと思います。
人の思いというのは様々です。
少数派である限り、どこかで折り合いをつけなければならないのです。
折り合いがつかなければ、はてさて・・・
私ですか? もちろんそんな贅沢は言いませんよ。
日本人と結婚できれば、変えてみたいですね。苗字。
いや、むしろ絶対に変えてみたい!!
あずす~んあずぽっしぶるで(笑)
参考書籍
過去記事
83日目 あほうさんの旧名はネコ丸だった件
氏はないのです、通いだから(笑)